和の住まい設計:稲上建築設計事務所

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山本清記念館登録!

建造物を活かす > 登録文化財ニュース
山本清記念財団会館登録
平成19年9月14日の兵庫県教育委員会の記者発表の「文化財建造物の登録について」によると、西宮市結善町の旧山本家住宅(山本清記念財団会館)が国の登録有形文化財として答申されるというものです。(2008年登録決定)
西宮市では3つめの登録文化財です。
記者発表資料によると、本件での登録は全部で5物件(主屋、蔵、茶室、門衛所、表門及び塀)。
阪急沿線に開発された住宅地に建つ都市近郊住宅で、主屋の外壁はモルタル掻き落し仕上げ。塀と門衛所も同様の仕上げで、表門には花崗岩小端積でアーチ型の潜りがあり、重厚で統一感のある外観ながら、一方邸内には瀟洒で開放的な茶室や蔵が建ち、通りからの近代的な外観と対照的に、和風の庭空間を形成し、建築家「岡田孝男」の建築的世界観がよくあらわれています。

70年経って、なお建築当初の姿をとてもよくとどめているのが不思議なくらいで、何代もの所有者を経て今も健全に守られているのはこの家の魂が何か関係しているのかもしれません。

あたりはすっかり建設当時のからの景色と異なり、ほとんどが建て替わっていますが、時代の差こそあれ、お向かいのモダニズム住宅「浦家」(S21築・登録文化財)と合わせて特異な夙川の風景を形づくっていることはこの西宮市のひとつの財産ではないでしょうか。

資料

登録有形文化財登録説明(1−1)
名称:旧山本家住宅(山本清記念財団会館)主屋
年代:昭和12年
登録基準:一 国土の歴史的景観に寄与しているもの
特徴・評価:阪急沿線に開発された郊外住宅地に建つ。通り西側の敷地中央に東面して寄棟造桟瓦葺、木造2階建を設け、その北に平屋建の台所等を付ける。
外壁はモルタル掻き落とし仕上げで、正面は柱等を現し腰石貼とする。軽快かつ落ち着いた意匠でまとめた都市近郊住宅。
備考(調査等):設計は三越大阪支店住宅建築部岡田孝男。施工は笠谷工務店。棟札に「昭和十二年七月十六吉日」とある。公開ほか多目的に活用される。
(1−2)蔵
特徴・評価:敷地の西北方、主屋の平屋部分に接続する。正面間口4.9m奥行6.9m規模の鉄筋コンクリート造2階建で、切妻造妻入桟瓦葺である。正面に畳敷の蔵前と暗室を付設する。外壁は主屋と同じモルタル掻き落とし仕上げとする。簡明な意匠で、主屋と統一感もある。
(1−3)茶室
特徴・評価:主屋の南側、庭園を挟んで北面して建つ。東西棟の入母屋造桟瓦葺で、北・西面に銅板葺の庇を廻す。西に4畳半の茶室、東に3畳の水屋を並べ、貴人ロだけで躙り口は設けない。内外とも壁は聚楽仕上げで、西面は広い掃き出しとする。瀟洒で開放的な茶室である。
(1−4)門衛所
特徴・評価:通りに面して南北棟で建つ。桁行3.9m梁間4.0mで、切妻造桟瓦葺とし、外壁は足下を鉄平石貼とするモルタル掻き落とし仕上げである。北に薄い水平のコンクリート版を出し、その下少し奥に鉄平石貼の壁を設け、扉を建てて脇門とする。
(1−5)表門及び塀
特徴・評価:主屋玄関の正面、通りから少し奥まった位置に表門を構える。花崗岩小端積で、北にア−チ形の潜りを設ける。門から南に延び、敷地を囲繞する塀はモルタル掻き落とし仕上げで、足下を花崗岩と鉄平石で固め、棟にスペイン瓦を置く。落ち着きのある屋敷構えを造る。
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