とある灼熱のお昼前。夏のさ中にしてはぐっと空気が澄んで撮影日和。いつも通る「井戸の辻」の交差点にある「岸の竹酒造」さんの瓦の紹介です。正面をはずして桜井側(東側)から見上げるとほら、この瓦。入母屋屋根の妻を降りてきた留めに置かれた鬼瓦です。井戸の辻の南西角の「岸の竹酒造」は黒漆喰の威風を持つ町の顔のひとつです。
小振りながら躍動感のある見事な瓦細工と見受ける「双龍」です。
一見元気な鯉かと思う、鱗が目立つ瓦で、しかももう少し上方「風切り」の留めにも同じ手による鬼瓦が見えます。家に帰ってから拡大してみたらなんと、魚っぽい「龍」です。しっかりと左手で宝珠をつかんで、もう片方の手の三つ指が波間に見えます。しかもこの龍には笑みが見えます。手前の軒先の「蛇の目(ジャノメ)」との組み合わせもしゃれています(龍もジャとも読みます)。人懐っこい陽気な双龍がこうして街道(国道165号線)を見守っているのでしょうか。
禅宗のお寺では「龍」がよく使われます。屋根瓦にも多く見られますが、こうした商家、造り酒屋ではめずらしいのでは。うまい酒は「米」「麹」「杜氏」と合わせてよき「水」が不可欠です。龍は水神の使い、そして、邪気を払います。商家の勢いを表す瓦といえるのでしょうか。
そうこの写真ではわかりにくいですが、この岸の竹酒造さんの前の南本町商店街のアーケードとゲイトの大看板が外されました。数年前のことです。老舗のいくつかは建てかわり、いくつかは解体され今、更地となっています。「南本町商店街」はもうないのです。
晩成幼稚園&小学校の行き帰りに店の賑わいに触れたものです。また、交通量の多かったこの交差点では、この先の国鉄の踏切とともに「旗持ち」の父兄が立っていた界隈です。今この国道の井戸の辻近辺は拡幅計画が進みつつあります。南側ではだいたいその心積もりで解体や建て替え、転居が進んでいて、景色が激変しているところ。かつての、本町とこの井戸の辻から今井町にのびる国道筋の賑わいは嘘のようです。時代は残酷にも、景色を変えてしまいます。思い出とともに・・・。(2005.08.07)

禅宗のお寺では「龍」がよく使われます。屋根瓦にも多く見られますが、こうした商家、造り酒屋ではめずらしいのでは。うまい酒は「米」「麹」「杜氏」と合わせてよき「水」が不可欠です。龍は水神の使い、そして、邪気を払います。商家の勢いを表す瓦といえるのでしょうか。
そうこの写真ではわかりにくいですが、この岸の竹酒造さんの前の南本町商店街のアーケードとゲイトの大看板が外されました。数年前のことです。老舗のいくつかは建てかわり、いくつかは解体され今、更地となっています。「南本町商店街」はもうないのです。
晩成幼稚園&小学校の行き帰りに店の賑わいに触れたものです。また、交通量の多かったこの交差点では、この先の国鉄の踏切とともに「旗持ち」の父兄が立っていた界隈です。今この国道の井戸の辻近辺は拡幅計画が進みつつあります。南側ではだいたいその心積もりで解体や建て替え、転居が進んでいて、景色が激変しているところ。かつての、本町とこの井戸の辻から今井町にのびる国道筋の賑わいは嘘のようです。時代は残酷にも、景色を変えてしまいます。思い出とともに・・・。(2005.08.07)

井戸の辻を照らした灯籠が今も残る「井戸之辻太神宮講 世話人一同」と記されている
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