高取町の土佐街道では、毎年3月の一ヶ月間「町家の雛めぐり」が行われます。
地元ではふんどし街道と呼ばれる細長くうねった街道沿いの民家でそれぞれに工夫した雛飾りが楽しめます。


地元ではふんどし街道と呼ばれる細長くうねった街道沿いの民家でそれぞれに工夫した雛飾りが楽しめます。


かかしとお雛さん
八木から電車で30分。飛鳥の先の壷阪山駅から歩いてすぐのところに、高取土佐地区の通りが高取城跡の山に延びています。今日は、雛めぐり開催中と知り、いざ探訪。

どこも案内板は立派、農協施設も大事な舞台
【高取町の概略】高取町は人口8,000人弱の小さな町。飛鳥の南に位置し、大和国内で有力であった越智氏の本城は貝吹山城(橿原市との境に位置)であったが、その支城として築かれた、今はまぼろしの高取山城で有名。日本三大山城ともいわれたが今は昔の廃城跡が今は登山コースになっている。江戸時代天領の時期を経て植村氏の高取藩が明治維新まで続いた町。現在の植村町長は植村家の子孫。薬の町としても有名。
【観光でまちづくり】
今回のイベントは例により高齢化し衰退した町に観光という落銭を目論んだもので、まちづくりといえるかどうかは不明ながら、八木の町を通る下ツ道がこの高取土佐にも至っているという親近感で楽しませていただいた。この通り沿いを中心になんと100軒近くが「雛めぐり」に協力し、なんらかの雛飾りをして観光客を迎えている。


植村藩ゆかりの長屋門の海鼠壁は景観上のアイキャッチ、「こんにゃく」販売
あんまり大げさにしていないこと、妙な販売出店もなく、手作り風の土産物やら、ささやかなこんにゃくの串刺しが通りに出ているのみである。
通りはなだらかな坂をなして山際に伸びていて、景観舗装もなされその地形と町並みのコンビネーションは美しい。ただ歩くだけでも視線が高低、深浅に伸び気持ちのいい流れの町界隈であり、平坦に過ぎる八木からはうらやましいとも感じた次第です。


ささやかだけどあったかい雛飾りと投句箱(俳人阿波野青畝ゆかりか)
このイベントで毎年、三月の一ヶ月間に数千人が訪れ、アンケート調査によると一人当たり1,500円の経済効果があるそう。何より、まちづくりというより中高年女性をターゲットに絞り観光で町を元気にするしか道はないとの達観や、伝統建築の保存、修景では経済効果がほとんどないとの直言は耳に痛くもあり、よい勉強になりました。
【八木と観光】
八木の町はほとんど住民は観光客でにぎわう事を望んでいなく、今よりほんの少しの活気と平和と安心が欲しいようで、高取土佐地区のような「観光でまちづくり」という仕掛けはもしかしたら違うのかも知れません。しかし、何かをきっかけにここ八木に住むつもりのなかった子供たちが帰ってきたり、観光客は来て楽しい町なら自分も住んで楽しいのではとの連想を働かすことはたやすいのでは。
何より、子供たちが、観光客目線を自分の住む町に向けて誇りを持ったり、商売をしながら町に住まう楽しさを知ることが町にマイナスとは言い切れないのではないでしょうか。

山からの清い水の流れが通りを縁取っていてなんだかすがすがしい
たかとり空き家バンク(高取町商工会)
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