阪神間、登録文化財所有者から

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050421ダイセル異人館外国人技師住宅(旧図書館)姫路市 都市景観重要建築物等

ダイセル異人館外国人技師住宅(旧図書館)姫路市 都市景観重要建築物等

相談

阪神間に建つ登録文化財の所有者です。震災から20年を過ぎ、その頃改修した屋根や外壁の修理・改修の時期が近づいてきました。またそろそろ所有者自身の世代交代、相続についても家族と話し合う必要を感じています。そうです、自分たちの終活とともに、さらに年老いた建物の継承という大問題を考えています。

相談にのってください。

やりとり

登録文化財として登録されてから年数がたっていますが、今まで行政から何らかのフォローはありましたか?

ヘリテージマネージャーを通じて神戸市の景観指定の候補にあげてもらってはどうかということで一度、神戸市の景観関係課から景観説明書類をいただきました。神戸市ではやはり洋館がひとつの都市イメージになっており、本件登録文化財はそのカテゴリーにあてはまるとのことでした。が、その後の動きは全くありません。

答え

自助努力は、十分されていることは承知しています。

神戸市内ということですので、そこに特化した問題解決の糸口、おもに行政サービスをまずとりあげます。

歴史的建築物の保全活用の方針

ここで神戸市の最新情報として、

神戸市では「歴史的建築物」というカテゴリーで維持・継承の問題解決をはかっているようです。平成30年1月23日付神戸市都市景観審議会答申「歴史的建築物の保全活用の方針について」>>http://www.city.kobe.lg.jp/information/committee/urban/scene/87toshinsyo.pdf

貴邸の場合、近代建築物としてランドマーク性や街角景観を形成しており景観上、また地域文化の生き証人として近代神戸の文脈の中の物語性もあり評価されます。

歴史的建築物の保全活用のために、景観形成重要建築物等指定の推進と景観登録制度、そして①技術的支援、②経済的支援、③マッチング支援、④担い手支援といろんな面でのサポートを考えています。

本件に直接恩恵が期待されるのは、②経済的支援として、外観の保全や高質化に関する助成、維持管理や 耐震改修などに対する助成、固定資産税などの税優遇措置が揚げられています。

リアルな補助

将来展望はさておき、実効性の高いもの順で揚げます。

■すぐでもOK→神戸市、耐震改修促進事業(耐震診断、計画策定、耐震補強工事への補助)

■5月頃募集開始→兵庫県古民家再生支援事業(調査・提案・工事)>>https://web.pref.hyogo.lg.jp/ks26/wd27_000000038.html

調査・提案までは所有者負担なく進めますので、いろんな可能性を探るにはいい制度です。工事費補助に期待を寄せるなら、綿密に数年目から随伴を市に相談しましょう。

■少なくとも2、3年先を見越して年度初めから動きましょう↓

文化庁、登録文化財への補助(設計監理費)>>http://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkazai/shokai/yukei_kenzobutsu/pdf/bunkazai_pamphlet_6_ver02.pdf

文化庁、登録文化財の美装費補助>>http://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkazai/joseishien/hojo/pdf/kenzobutsu_miryokukojo.pdf

■イベント支援として
ひょうごのふるさと芸術文化活動推進事業「ふるさと文化の伝承・発信サポート事業」>>https://web.pref.hyogo.lg.jp/kk18/ac13_000000017.html

110422川西市火打の洋館

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