茶室の移築相談

相談

大正後期の茶室の移築再生を検討しています。

移築再生後、現在の耐震基準を満たさなければならないのでしょうか。その場合、文化財的価値がなくなることが心配です。とはいえ費用も心配です。

アドバイスお願いします。

答え

解体・移築(再生)は可能です。移築先の建基法等(建築基準法・都市計画法等)の条件により適法化が必要になりますので、移築という建築行為をする場合には現行の耐震性が必要になります。

既存の茶室を解体移動して建てるので、新築と同じ土俵に上がり構造計算することになります。当該時代の茶室の場合、耐震補強が必要になる可能性があります。まずは、簡易な耐震診断により概ねの傾向が把握できるでしょう。

移築後の登録は可能です。文化財性が保持されていることが必要で、できたら移築前調査をして文化財性の肝を押さえましょう。

お近くの愛知県の明治村にある登録文化財57棟はすべて移築です(明治~昭和前期)。

棟ごと移築のケース、部分摘出して部分移築のケース、茶室にさらに増築するケースや既存や別の新築建物とのドッキング移築するケースもあります。

本ケースでは、移築前の価値付けを元に、移築後の価値付け(いずれも行政の判断)が必要になると思います。

移築費用の目安は、昨今の新築住宅の新築単価に「雨落ち」と呼ばれる屋根の投影面積分の広さを掛けると最低限の費用がわかります。

例えば、雨落ち坪25坪なら×100万/坪で2500万円。移築に際し、屋根や畳など多くを新調すればその分かかります。茶室の新築の単価は住宅の数倍といわれていますので、注意が必要です。

信頼できる施工業者と概々算を計りながら、費用の概ねを心積りする必要があります。

つくばいや灯籠の露地装備の移築も念頭にお考えください。

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